「私のちいさなピアニスト(原題:ホロビッツのために・2006年)」 

一見華やかに見えるクラシック界の現実を残酷なまでに描いている一方で、本当の幸せが身近にあることも教えてくれる映画です

私のちいさなピアニスト私のちいさなピアニスト
オム・ジョンファ

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私のちいさなピアニスト私のちいさなピアニスト
サントラ

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主人公のキム・ジスは20世紀最高のピアニストだったウラジミール・ホロビッツを崇拝し、食べて行くのもやっとの家庭環境の中で父親に期待されて音大に入学して教授や国際ツアーコンサートを開くような一流の音楽家を目指しながらも日の当たる場所にいるのは大勢の中のたった一握り

ヴラジーミル・ホロヴィッツ情報(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より)
よくいる「20歳はたち過ぎればただの人」で、同期生や後輩達がピアニストとして成功したり平凡な幸せを掴む中で夢に破れにも背を向けられて地方都市の宅配ピザ屋の2階でピアノ教室に開いたピアノ教室の先生に甘んじる毎日を過ごす主人公キム・ジス…ご自身は“韓国のマドンナ”と呼ばれている、スター歌手で女優のオム・ジョンファさん
キム・ジスっていう名前、テレビ東京で放送中の「天国の階段」で記憶喪失中のハン・ジョンソ(チェ・ジウさん)が名乗っていたし、映画「ノートに眠った願いごと」の女優さんや今週のハングル講座のリポーターさんの名前も“キム・ジス”さんでしたでは多いお名前なのでしょうか
キム・ジスが大勢の人達の前でピアノを弾けるのはの結婚式場でウェディングマーチを弾くアルバイトの時だけ 貧しい中、一家の生活を犠牲にしてまで音大に行かせてもらったのに「留学さえしていれば成功できていたはず」と思うように行かない人生を環境に責任転嫁し“周囲の規範に合わせつつも、先んじる人生をよしとする”総ステージママ社会ので、プロのピアニスト育成目的で始めたはずの教室を訪ねて来る子供達の親も思うようにあしらえず、同じようにピアノ教室を経営している友人がアドバイスしてくれた「お稽古事の教室が繁盛するためのノウハウ=本来短時間で済ませられる課程を倍に水増ししたり、わが子こそは世界一の天才と思い込む親達のヨイショがかなり重要な」もプロのピアニストになることしか考えていなかったジスの性格では難しくて、せっかく教室ができたことを知って訪ねて来る「自称天才君とステージママ」達を上手にあしらえないまま教室は開店休業・夜になれば観客は階下のピザ屋さんだけのジスのソロコンサートが毎日のように続きます
もしピアニストとして成功していたとしても、演奏家としてはともかくプロモーターやスポンサーとの関係構築は明らかに無理でしたね

ピアノ教室の1階下のテナントにはピザ屋さんが入っていて、教室を訪ねて来るのは最初のうちこそジスとけんかしていたけど、ピアノを弾く姿に一目ぼれしてジスのだけがお目当てなことがいかにもミエミエな、いつもオペラの発声練習のように陽気な声で笑っている店主のグァンホ(パク・ヨンウさん)だけ
ジスのことを大好きなことが周囲にもまるっとお見通しで、思い切って「恋人います」って聞いてみるのですが「ウラジミール・ホロビッツさんと婚約してます」とあっさりと撃沈されてがっかり
しかし、ある日ラジオから流れるアナウンサーの「20世紀最高のピアニストだったウラジミール・ホロビッツは、1944年にで亡くなりました」というナレーションを聞くなりラジオ局に
「もしもーしラジオを聞いていた者ですけど、ウラジミール・ホロビッツさんってお亡くなりになられているんですか」と確認
わかりきったことを質問するグァンホに、理由はわからないけれど「はい、そうですが」と答えるオペレーター嬢
自分達が生まれる前に死んだホロビッツはジスが夢に描いているだけの恋人だと知り、部屋中を飛びはねて大喜び「ありがとうございます」と大はしゃぎしている間に切れたに向かって「何だよ愛想ない受付嬢だな」とボヤく、単純だけど憎めない男

その教室に引っ越して早々、厳しいおばあちゃんと2人きりで暮らす近所中がいたずらに手を焼く少年キョンミンが毎日やって来ます
メトロノームに執着し、一度聴いた曲をすらすらと弾きこなすキョンミンの才能“絶対音感”に目を輝かせますが、コンクールの課題曲を弾きこなすことだけで頭がいっぱいのジスと違ってキョンミンは「課題曲ばかりくり返し弾くなんてつまらない」と、散歩中に見た景色の中にいた木を登るリスの動きやふくらむ小川に反射するからもリズムやメロディーをつむぎ出す本物の天才
ジスは早々と天才少年を育てたピアノ教師として記者会見を受けている様子を妄想想像

ショッピングセンターに置かれていたピアノをキョンミンに弾かせたデモンストレーションが効を奏して、教室には生徒が満員御礼に集まりますピザ屋の店長さんも、教室の待合室で子供達と一緒にお稽古を抱えて順番待ち
ジスもお稽古事に来る子供達を上手に指導できる優しい先生に変わって行くのですが、好事魔多し
キョンミンは天才ゆえの気難しさも持っていて、ジスを独り占めしたい気持ちから集まった生徒達に意地悪をして全員遠ざけてしまいます
ジスが最後のチャンスだと思って出場した児童ピアノコンクールの会場で、停電を見た途端母親が死んだ交通事故を思い出してしまったキョンミンは演奏ができなくなります
失意の中帰って来ると厳しかったおばあちゃんがに運び込まれていて、母親がキョンミンをかばって事故で死んだことや余命わずかだと知っていたので1人ぼっちでも生きて行けるよう厳しくしていたと知るジス
に外国から遊びに来ていたピアノ教授がキョンミンのピアノを聴いてもっといい先生に指導を受けられればいいのにって言ってたらしいと同窓生から聞いて、自分がキョンミンの保護者としても指導者としても力不足だと痛感させられます
あのクラスメート、最初のうちは自分は成功しているからってイヤな奴と思っていましたが、ちゃんとジスの気持ちも考えてくれていましたね
キョンミンにわざと辛く当たって、教授夫妻に養子として大切に育てて下さいと頼むジス…未婚女性が1人、それも自分が食べて行くためにピアノ教室の先生や結婚式場のアルバイトで働くのがせいぜいのジスがで育てるより有名教授夫妻の養子になってで育てられた方がはるかにキョンミンの将来のためなのはわかってはいるんですけど、やっぱり…です

時は経ち、ピザ屋さんと結婚したジス
今は立派なピアニストになって、大きなホールでオーケストラをバックに帰国コンサートを開くキョンミンに招待されます

余談クラシックの名曲の数々が流れる中、エンドロールに流れていたデュエットソングの部分が妙にチックでした

ショパン4スケルツォ
ショパン4スケルツォジュリアス・ジョンウォン・キム ショパン

おすすめ平均
stars自由度の高さに心惹かれる演奏

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ユン・ソクホ監督が「春のワルツ」の主人公でクラシック奏者のジェハ(チェハ)をチェリストとピアニストのどっちにするか迷った時、ピアニストにした理由になったという大人キョンミン役で出演したピアニストさんの

実際の彼の演奏も、自由度の高さが魅力なんですね

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[ 2008/07/13 13:15 ] 韓国映画 | TB(0) | CM(0)

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