王の男(2005年)

ここでは、「王の男(2005年)」 に関する記事を紹介しています。
エンタメを扱ったブログのあちこちで話題の、時代劇映画「王の男

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イ・ジュンギ カム・ウソン チョン・ジニョン

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サントラ チャン・ジェヒョン イ・ピョンウ

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俳優の“優”の漢字は「(心が沈んだしなやかな姿)」と「(にんべん・人を表す部首)」
(出典:学研出版・現代標準漢和辞典)
学研 現代標準漢和辞典学研 現代標準漢和辞典
藤堂 明保 加納 喜光

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CMや大体のブログの紹介ではコンギル役イ・ジュンギ君の妖しい美貌がメインに扱われていたし公式ホームページのトップにも「イ・ジュンギの魅力」なんていうバナーがあるので、当初は「さらば、わが愛~覇王別姫 / レスリー・チャン、チャン・フォンイー 他」のような映画だと思っていましたが実際に観てみたらチャンセン役のカム・ウソンさんが「サラリーマン金太郎 [少年向け:コミックセット] / 本宮ひろ志」こと高橋克典さん(出典:日本タレント名鑑2006)に似て見えたせいか、少年ジャンプの「天地を喰らう [少年向け:コミックセット] / 本宮ひろ志」「本宮ひろ志傑作選 赤龍王 [文庫版:コミックセット] / 本宮ひろ志」に通じる物を感じました私の中では「王の男」は“男気映画”です。
汗臭い熱血ワールドが好きな男性諸氏も、充分楽しんでいただけるはずです

プロモーションでイ・ジュンギ君がメインに扱われていたのはに韓流ブームを上陸させた“四天王”に続く、次世代のスターを誕生させようという営業戦略なのだろうと思います

「王の男」公式ホームページ(トップページの「ENTER FLASHSITE」をクリックすると、詳しいストーリーや主要キャスト情報・この映画の時代背景などが詳しく紹介されていますが劇中音楽が流れますので、アクセス前にはの音量調整にご注意下さい)
この映画で登場する「王」は李氏王朝第十代王・燕山君ヨンサングン
「宮廷女官 チャングムの誓い」のチャングム誕生と彼女の宮廷入りのきっかけとなったとも言える人物です。

「宮廷女官 チャングムの誓い」NHK公式ホームページ

先日の記事で「当分更新しない」と宣言した早々ですが、以前の記事で「王の男」の感想は「宮廷女官 チャングムの誓い」ノーカット字幕版放送前には感想をするという宣言をしているので、緊急で記事を「公開」にしました。
「宮廷女官 チャングムの誓い」第1話放送は終わってしまいましたが、とりあえず当日中という事でご了承下さい

MOVIX宇都宮での上映は1/12で終了になってしまいましたが、今夜からBS2で「チャングムの誓い」ノーカット字幕版の放送が始まったので宇都宮のN○Kさんがチャングムと連動作戦でバックアップすれば…と思いました。
以下ネタバレ多々あります。この映画や「チャングムの誓い」をまだ観ていない方はご用心
の小学校では今でも二人で一つの机を使い、その机で席を並べた二人を“チャク(つがい)”と呼んで運命共同体のような付き合いをするそうです
仮面劇や綱渡りなどの軽業かるわざをしながら旅巡業をする芸人一座の花形女役で女性以上に妖艶な美しさを持つコンギルと、その兄弟分で「コンギルの書く文字を真似ているうちにそっくりの字を書けるようになった」という程堅い絆で結ばれている兄貴肌のチャンセン

しかし、どこへ行ってもその美しさから土地の有力者の貢ぎ物にされるコンギルを見るに見かねたチャンセンはコンギルを連れて逃げようとしますがチャンセンにを突きつけて無理やり止めようとした座長をコンギルが刺し殺してしまいます
チャンセンはショックで放心状態のコンギルに寄り添いながら、返り血を洗ってやり「目の見えない友人同士が右往左往しながら、最後に抱き合って相手を確認する演技」(この場面は一つ間違えると目の見えない人に対する差別表現になってしまうと思いますが、二人の息の合った芸が“友人同士が困難を乗り越えて再会した喜び”に昇華させていますをするように仕向けてコンギルを励まします
当時の首都漢陽(現在のソウル)へやって来た2人は一旗あげようと、ユッカプ率いる3人の大道芸人達の中に乱入してジャニーズかショッカー工作員@仮面ライダーばりのアクションを披露
意気投合した彼等と一緒に、毎日観客達のを浴びて夢に見ていた「自由に芸をしてにも困らない生活」ができるようになりましたが、この時代は暴君として悪名高いヨンサン王が君臨していて庶民を苦しめていました

遊郭で「売れっ子の妓生キーセンだった緑水ノクスを宮廷で側にはべらせて、宴会三昧ざんまいの毎日を送っている」という情報を仕入れたチャンセンは大道で王の放蕩ほうとう三昧と後宮の風紀の乱れを風刺した仮面劇を演じて一躍漢陽の人気者になりますが、それを見かけた王の側近チョソン(リンク先「韓ドラのたまり場」さんの記事からの情報ですが、彼も緑色の官服+ヒゲがない=「チャングムの誓い」の長官様と同じ宦官かんがんだそうです)は「王に無礼を働いた」と一座を処刑しようとします
土壇場で「王が笑えば無礼ではない」という事になり宮殿の王とノクスの前で風刺劇を演じますが、当然緊張してしまった脇役の3人は立っているのもやっとの有様チャンセンの演技も空回り
見るに見かねてその中に飛び込んで来たコンギルの即興劇に一転王は笑い出し、一座は罪を逃れただけでなく宮殿の一室で生活する事も許されます
その日の夜、新しいおもちゃを手に入れた子供のように大はしゃぎでチャンセンが演じた役になりきりノクスにもコンギルの即興劇のマネをさせてすっかり上機嫌のヨンサン王

すると今度は「王は風刺して、なぜ不正を働く重臣達は風刺しない」とチョソンに指摘され色仕掛けで官位がやり取りされている事実を暴露します
様子を見ていた王は「これが欲しいのか」とを受け取っている役人を演じていたチャンセンの所に飛び入り参加し、指摘しているの内容がではないと気づくとノクスの手を引っ張って連れて行きます
恐らくノクスはここで王の心が自分から離れ始めている事に気づいたのでしょう一人王の部屋に呼ばれ、指人形や影絵遊びで王を慰めるコンギル
お返しに自分でも影絵を作って、生母を引き離した父王への恨みを訴えると子供のように泣きながら眠る王その涙を黙って拭うコンギル
この王様って、事あるごとに「先代王は…」と立派だったお父さんと比較される態度を重臣達に取られて自分自身を見てもらえないというジレンマの他に「ご立派だった」はずのお父さんへの恨みetcいろいろ複雑な感情の持ち主なのねそんな環境の中で初めてできた心を許せる友達がコンギルだったのか

チャンセンは、今まで体を貢ぎ物にされる事はあっても心だけは絶対に許さなかったコンギルが王に心を寄り添わせている事に苛立ちを感じて宮殿を出て行く決心をしますが、チョソンが一座に頼んだ最後の風刺演劇の内容は「王様の生母が死んだ裏事情」の暴露でした

このエピソード以降は「チャングムの誓い」第1話で登場する、後の“大長今(テ・ジャングム)”誕生に至るまでのルーツになります。

チャングムの誓い」では、嫉妬深い性格で周囲の人に暴力を振るうだけでなく王様の顔にツメを立てて傷をつけたからというのがヨンサン王の生母・ユン氏が妃の座を追われて実家に帰された後に服毒の刑になった理由になっているけど、公開中の映画「大奥」の絵島の恋が権力争いの中仕組まれた物として始まったように描かれているのと同じで、いくら“史実を元にしたフィクション”でも歴史はいつも「勝てば官軍。錦の御旗
勝った側・強者の都合次第で後からいくらでも書き直されるものだからこの映画で描かれていた「皇太子(=第一王子・後のヨンサングン)の母で、王の寵愛を独り占めにしていたユン氏に嫉妬した他の側室達が皇太后と結託して罠にかけた」という方が真実のような気がします
事実を知った王は、とうとう自らの手で母を死に追いやった側室達を刺殺してしまいます
「ユン氏は行いが悪かった」からと止めに入ろうとした皇太后だって「母を二度も殺すつもりですか」と怒りのに油を注がれた王に突き飛ばされたのはもちろん、側室達を殺す現場を見てしまったのが原因でショック死してしまったのだから実質王が殺したのと同然です

王は感謝の気持ちとしてコンギルに官位を与えますが、重臣達の中に渦巻いた不満は発火寸前になっていました
「皇太后様の喪中だから、官位就任の宴はできない」代わりにと重臣達は王の好きな狩りを提案します。
殺生はできないからと、動物に扮した芸人達を訓練用の矢で追い回す王とコンギル達でしたが実はこの狩りは二人の暗殺計画でしたコンギルをかばったユッカプは、暗殺者の矢に倒れてしまいます王の生母ユン氏に毒を運んだ使者でもあった、暗殺者は呪いの言葉を吐きながら王の射た矢で針ネズミになって息絶えます

王の心をとりこにしてしまったコンギルに嫉妬したノクスはコンギルの書いた文章を手に入れ、代書屋に依頼してその書体で王を批判する文章を作らせます
チャンセンは危うく死刑になりそうなコンギルを前に「最初に王を批判したのは私そっくりの字だって簡単に書ける」と言い放つと、目の前でスラスラと書いて見せます
結果チャンセンは芸人の命である両目を焼かれてしまうのですが、目が見えなくなる事はすぐ側まで近づいている破滅の時を見たくないという希望だったかもしれません
そんなチャンセンの姿を見たコンギルも、王の前で指人形を操りながら手首を切って自殺を計ります
結局二人の絆に割って入る事はできないと知った王はノクスの所に戻るのですがすそに顔をうずめる様子はその前にノクスが「おっぱいあげるわね」と言っていた場面同様、性的行為というよりお母さんのお腹に戻りたがっている赤ちゃんのように見えました
(先日のニュースでノ・ムヒョン大統領が軍のへの依存体質を非難した演説の中で「いつまで“のお兄さん、助けて下さい”とズボンの裾にしがみついているつもりだ」とブチ切れてしまった事が問題視されていましたがでは「自立できない・依存=ズボンやスカートの裾にしがみつく」なのですね)
パンフレットではこの場面が実質的な王の死を意味していると書いてありましたが、チョソンが禁断の言葉「先代王」を口にして側から遠ざけられた時が事実上の王の死だと思います
重臣達に王への反乱の協力を持ちかけられて、反対していたチョソンは重臣達が出ていった後首吊り死体になっていたけれど、もしかすると“大事の前の小事”とばかりにクーデター派の結束をより強くするため自殺したように見せかけて血祭りにあげられてしまったのでは…と思いました

宮殿の屋根に綱渡りの綱を張り渡し、見えない目で綱の上につたい登ると芸をしながら声も高らかに王を批判し地上にいるコンギルと掛け合いを始めるチャンセン。
やがてコンギルも綱の上に登り「地上と空の間にある自由な場所」で、二人は大道芸をしていた時のように楽しそうに芸を披露し始めます
目が見えなくなったチャンセンですが、目が見えなくなったからこそより一層コンギルの気配を鋭く感じ取っていたのかもしれません。
宮殿に迫る反乱軍の喚声を聞きつけ、逃げるよう伝えに来た宦官の手を振り払って王と一緒に微笑みながら二人の芸を見つめるノクス
この場面のノクス、最後まで王を守ろうとする母のような慈悲深い愛ももちろんですがチャンセンに勝るとも劣らない男前っぷりです

門を破って突入する反乱軍を背に綱の上で自由を得た鳥のように宙に舞った二人の静止画が一転、草原の一本道を芸人仲間達と旅を続ける映像で「The end」という余韻のあるエンディングでした
二人の魂は「この国一番の芸人になる」と漢陽に出て来た、その時に戻って行ったのかもしれません

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関連タグ : 王の男, チャングム,

コメント
この記事へのコメント
猫型人間さんv-354 こんばんは!
本宮ひろ志先生&男気映画....うーんとても納得でございます。世間一般ではイジュンギさんの女より美しい男の部分がフューチャーされすぎているみたいですけど... この映画 それぞれのキャラが良かったな!って... 観終わってスグってヨンサングンの新解釈部分にすごいなぁ~って思ったのですが....
最近は題名の『王の男』って実は ノクスなんじゃない?
ってくらいに...猫型人間さんもピックアップされている
”逃げるよう伝えに来た宦官の手を振り払って王と一緒に微笑みながら二人の芸を見つめるノクス ”⇒すごく男前ですよね(笑) スジが通っている役でカンソンヨンさんがんばっていたなぁ~って思いました。
この映画見応え十分で大満足でした  また遊びにきますね~v-290
2007/01/13(土) 02:54 | URL | じゅん #qgXyQz0.[ 編集]
じゅんさん、こんばんは(=^^=)。
>気合のアップ
お恥ずかしい(*^^*)。私はじゅんさんのように、要点を短くまとめられないのでつい長文になってしまうのです(^_^;)。
>本宮ひろ志先生&男気映画....うーんとても納得
ご同意いただき感謝します!(^^)!
>世間一般ではイジュンギさんの女より美しい男の部分がフューチャーされすぎている
韓流マーケットでは、ペ・ヨンジュンさんに続くスターを作り出そうと躍起になっているのだと思います。
この映画、本当はもっと多角的に観ていただきたいのですが。
ヨンサングンの新解釈部分、私は大河ドラマ「花の乱」の足利義政を思い出しました。
>題名の『王の男』って実は ノクスなんじゃない?
座布団1枚v-218v-237
「Happy Together」では寂しさから拗ねた態度を取っていたムンジュ役の彼女が、王の母親的存在であり男気溢れるホワイトナイトでもあるノクス役を見事に演じきっていましたね。
私もこの映画は忘れられない1本になりました。
また遊びに来て下さいね。それでは、おやすみなさいv-75
2007/01/18(木) 00:13 | URL | 猫型人間 #3qKVsDjE[ 編集]
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